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事業再構築補助金は、ポスト・コロナの経済社会の変化に対応するために
新分野展開、業態転換、事業・業種転換、事業再編、規模の拡大など、
思い切った事業再構築に意欲を有する中小企業などの挑戦を支援することを目的にしています。
今回の記事では、本制度にて最後であろう次回の公募についてご紹介していきます。
◆第8回公募(次回)
次回締切回の第8回公募の締切は1月13日までです。
事業再構築補助金は令和3年度中に合計5回実施され、令和4年度中にさらに3回程度実施される予定となっています。
したがって、令和4年度では次回の公募で終了の可能性が非常に高いのです。
第8回公募では、「最低賃金枠」の申請要件が緩和されています。
「最低賃金枠」の要件見直しについて
≪最賃売上高等減少要件≫
第7回まで:2020年4月以降のいずれかの月の売上高が対前年又は前々年の同月比で
30%以上減少していること
第8回:撤廃
≪最低賃金要件≫
第7回まで:2020年10月から2021年6月までの間で、3か月以上最低賃金+30円以内で雇用している
従業員が全従業員数の10%以上いること
第8回:2021年10月から2022年8月までの間で、3か月以上最低賃金+30円以内で雇用している
従業員が全従業員数の10%以上いること
≪製品等の新規性要件≫
第7回まで:①過去に製造等した実績がないこと
②製造等に用いる主要な設備を変更すること
③定量的に性能又は効能が異なること
第8回:①過去に製造等した実績がないこと
③定量的に性能又は効能が異なること
※➁は任意要件に
また、第7回公募で新設された原油価格・物価高騰等緊急対策枠(以下、緊急対策枠)は第8回でも継続されています。
≪緊急対策要件≫
原油価格・物価高騰などの経済環境の変化の影響を受けたことにより、2022年1月以降の売上高(または付加価値額)が、2019~2021年同月と比較して10%(付加価値額の場合15%)以上減少していること。また、コロナによって影響を受けていること
注意したいのは、原油価格・物価高騰などによる影響にプラスして、コロナによる影響を受けていることを
申請のときに添付する事業計画書のなかで説明しなければならないことです。
◆事業再構築補助金の流れ
事業再構築補助金の申請から入金までの流れには、 いくつかのステップがあります。
事業再構築補助金の第8回に申請を検討されている方は、それぞれの時期の目安を確認しておくと良いでしょう。
ステップ | 期間の目安 | 第8回公募(次回) |
---|---|---|
申請準備 | 1ヶ月~2ヶ月程度 | ― |
申請締切日 | 申請締切日まで | 2023年1月13日 |
採択結果の発表 | 申請締切日から2ヶ月~3ヶ月後 | 2023年3月頃 |
交付申請 | 採択結果の発表から1ヶ月程度 | 2023年4月~5月 |
交付決定 | 交付申請から1ヶ月程度 | 2023年5月~6月 |
補助事業の開始 | 交付決定と同時 | 2023年5月~6月 |
補助事業の終了 | 交付決定から12ヶ月以内 ※グリーン成長枠の場合は14ヶ月 | 2024年5月~6月 ※2024年7月~8月 |
実績報告書の提出 | 交付決定から12ヶ月以内 ※グリーン成長枠の場合は14ヶ月 | 2024年5月~6月 ※2024年7月~8月 |
確定検査 | 実績報告完了から1ヶ月程度 | ― |
精算払請求書の提出 | 確定検査完了後 | ― |
補助金の入金 | 精算払請求の承認後2週間から2ヶ月程度 | ― |
次回の第8回公募の場合、補助事業の開始時期は申請締切から約4~5ヶ月後の2023年5月~6月頃になる予定です。
補助事業実施期間は申請者の事業計画によって異なりますが、
最長で交付決定から12ヶ月以内の2024年5月~6月頃に終わります。
また、補助事業実施期間が短くなれば補助金の入金も早まります。
精算払請求の承認後、2週間から2ヶ月程度で入金される見込みです。
申請以降は、申請者の手続準備期間や事業計画によってスケジュールは前後するため、
事業計画の実施状況に合わせて時期の目安を確認しておきましょう。
◆最後に
いかがだったでしょうか。
今回は、事業再構築補助金にて最終回であろう次回の公募についてご紹介しました。
今後も経営に役立つ情報をお届けしますので、是非ともチェックしてみてください。