[事業再構築補助金] 赤字

コラムをご覧いただきありがとうございます。

様々な理由で事業再構築補助金を申請するか迷っている方がいらっしゃることでしょう。
「直近赤字だけど、事業再構築補助金は申請できる?」
「債務超過になってしまってるけど、採択される可能性はある?」
という点は気になるポイントですよね。

今回は事業再構築補助金について、赤字や債務超過でも利用できるのか解説していきます。

◆赤字や債務超過でも採択される可能性

事業再構築補助金は赤字や債務超過の企業でも採択される可能性はあります。

そもそも事業再構築補助金はコロナの影響で、経営が厳しくなった企業に対する補助金です。
元々対象者は経営が厳しい事業者を想定しているため
赤字だからといって、審査に通らないということはありません。

ただし、金融機関から資金を調達できる準備がある必要があります。
公募要領に下記の通り記載があります。

本事業の目的に沿った事業実施のための体制(人材、事務処理能力等)や最近の財務状
況等から、補助事業を適切に遂行できると期待できるか。また、金融機関等からの十分な
資金の調達が見込めるか。

債務超過や赤字企業で問題になりやすいのが、資金調達であり
良好な財務状況の企業と比較すると、資金調達しにくいためです。
民間の金融機関から資金調達ができないという企業の方は
公庫の新型コロナウイルス感染症特別貸付を利用しておくことをおすすめします。

◆事業再生スキーム

なかには、金融機関から資金を調達できる見込みがないというほど
経営が厳しいという方もいらっしゃるかと思います。
そういった場合、「事業再生」での加点を狙うことをを検討してみると良いでしょう。

「事業再生」での加点要素とは
中小企業再生支援協議会等から支援を受けており、
事業の再生に取り組む事業者に対して加点されるという要素です。

リスケジュールや債権放棄、第二会社方式やDDS、DESなど財務的な支援を主体とした支援がされます。
そのため、財務的に問題があって事業再構築補助金に取り組めないというケースでも
関係団体と事業再生スキームに取り組むことで、問題が解決されることでしょう。

◆審査上の観点

先の解説の通り、事業再構築補助金は赤字や債務超過でも採択される可能性はあります。
しかし、審査が通過しやすいかといわれるとそうではありません。
むしろ、黒字企業や良好な財務状況の企業と比較すると、厳しい審査になることは間違いないでしょう。
特に債務超過のケースやコロナ前から赤字が続いているケースの場合は非常に厳しい審査となります。

赤字や債務超過の企業の審査が厳しくなる理由には、補助金の性質があります。
補助金は原則として、企業がより継続的に発展していくことに利用される性質があります。
ですので、行政側としても補助金を出して数年後には廃業していたり、事業がなくなっていたりしたら困るのです。
こういった性質を考慮すると、リスクの高い赤字企業や債務超過企業に補助金はあまり出したくないのです。

赤字企業、債務超過企業が事業再構築補助金に通過するためには
事業計画をより一層力を入れて策定する他ありません。
財務面や収益性で不利になっている分、事業計画で巻き返しましょう。

自社で事業計画を策定するのも良いですが
不安がある場合は税理士や会計事務所などの専門家の力を借りた方が良いかと思います。

◆最後に

いかがだったでしょうか。

今回は事業再構築補助金について、赤字や債務超過でも利用できるのか解説しました。

今後も経営に役立つ情報をお届けしますので、是非ともチェックしてみてください。